お客様目線で仕事の質を高める
お客様目線で仕事の質を高める
ワクワクの仕掛け人、マーケティングコーチの岩井洋美です。
どんな仕事であっても、プロとしての仕事であれば「クオリティ」が求められる
と思います。それは仕事をする人の覚悟でもあり責任でもあります。
そしてお客様は、プロに対して一定以上の「クオリティ」がある
と思っていますし、期待もします。
「彼女、優秀なんだけどね~。
仕事もちゃんとやってるんだよ。でも、いつも一緒なの。」
職場にいる若い女性に対する私の友人評です。
この若い女性が任されているのは、ウエディングディレクターという仕事。
結婚式を挙げるカップルと一緒に、式のあれこれを考える人ですね。
ところがこの彼女、たびたび担当しているカップルから、
「担当を替えてください」と言われるらしいのです。
中には無理難題を言う強烈なお客さまもいるようですが、
たびたび「担当替え」になるからにはそれなりの理由があるはず。
そう思って友人に尋ねたときの答えがこれです。
「いつも一緒なの」
どんなカップルに対しても、一緒の(同じ)対応をする。
一見、悪いことのようには思えません。分け隔てが無いってことですし、
いつも同じであるためには、一定のレベル(クオリティ)も必要です。
でも実際には、「担当替え」という問題が起きています。
この若いウエディングディレクターさんに
「もしも、コーチングをするとしたら?」と考えてみました。
「いつも一緒」がキーワードのようです。
「挙式をする」ということに目を向ければ、挙式までの段取りや、挙式当日の時間管理など、
やるべき対応、決まったステップがあります。これはどんなお客様に対しても同じです。
この彼女、友人の話から推察するに、その点では、きちんと仕事をしている人のようです。
では、お客様にしてみたらどうでしょう。
挙式をする人たちは年齢も状況も様々。
ましてや、「結婚」という人生の一大イベントですから、お客様としては
「この挙式はあなただけのプランです」というぐらいの特別感が欲しいところです。
「担当替え」を望むお客様、この「あなただけ感」を彼女から感じていない
のではないかと思います。
一生懸命にやっているのに、なぜでしょう?
彼女に欠けているものがあるとすれば、それはお客様目線。
このお客様は何を望んでいるのか。
このお客様はどんなことに喜んでくれるのか。
このお客様はどこに価値を感じるのか。
「お客様に素晴らしい挙式をしてもらいたい」という気持ちは
どんなお客様に対しても「いつも一緒」であってほしいと思います。
ただ、「素晴らしい挙式」はお客様それぞれに違います。
だからこそのお客様目線です。
お客様ひとりひとりに向き合えば、「いつも一緒」はありません。
この彼女にはぜひ気づいて欲しい…。そう思って、友人には伝えておきました。
何かの折に(担当替えの時じゃなければよいですが)、話してくれると思います。